• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第7章 穢れた血に壁の文字【秘密の部屋】


「そのポリジュースなんとかって、少し危なっかしいな。もし、元に戻れなくて、永久にスリザリンの誰か4人の姿のままだったどうする?」
「しばらくくれば効き目は切れるの」
「効き目より、寧ろ材料よ。私たちはポリジュース薬を持っていないから作らなきゃいけないわ」

アリアネは困ったように呟くと、ハーマイオニーがその通りと頷いた。
ポリジュース薬が手元になければ作らなければいけないのだから。

「材料わ手に入れるのがとっても難しい。『最も強力な薬』という本にそれが書いてあるって、スネイプがそう言ってたわ。その本、きっと図書室の『禁書』の棚にあるはずだわ」
「禁書となると……簡単には読めないわね」

禁書である本を読むには、まず教師のサイン入りの許可証を手に入れなければならない。
そのサイン入りの許可証はなかなか貰えることはできないのだから困ったものである。

「でも、薬を作るつもりはないけど、そんな本が読みたいって言ったら、そりゃ変だって思われるだろう?」
「たぶん」
「怪しまれるわね」
「でも、理論的な興味だけなんだって思い込ませれば、もしかしたらうまくいくかも……」
「なーに言ってるんだか。先生だってそんなに甘くないぜ。でも……騙されるとしたら、よっぽど鈍い先生だな……」

そんな教師いるだろうかと4人は悩んだ。
どの教師も全員、きっとサイン入り許可証が欲しいだなんて言えば怪しむだろう。
低学年である4人が禁書を読みたいと言うのだから。

するとロンは何か思いついたように手を叩く。
そして悩み続けているアリアネの両肩に手を置いてから、叫ぶように言った。

「君が、スネイプからサインを貰えばいいんだ……!君ならばスネイプも……」
「無理よ。私が言ってもセブは怪しむに決まっているわ。よく思い出しなさいよ、ミセス・ノリスの件で私はセブに怪しまれていたのよ」
「……そうだった」

それじゃ無理だなとロンは椅子に深く腰かける。
スネイプは無理だとすると、他の教師で誰がサイン入り許可証をくれるだろうかと悩む。

理由も聞かずにサインしてくれそうな教師はいないだろうかと悩んでいた時、アリアネはある1人が思い浮かんだ。

「……ロックハート」

ボソリとアリアネが呟くと、3人が一斉に彼女へと視線を向けて目を見開かせた。
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp