第7章 穢れた血に壁の文字【秘密の部屋】
「いいだろう?だけどグリフィンドール・チームも資金集めして新しい箒を買えばいい。クリーンスイープ5号を慈善事業の競売にかければ、博物館が買い入れるだろうよ」
マルフォイの言葉にスリザリン・チームは大爆笑。
するとハーマイオニーが1歩前に出て言い返した。
「少なくとも、グリフィンドールの選手は、誰1人としてお金で選ばれたりしてないわ。こっちは純粋に才能で選手になったのよ」
「誰もおまえの意見なんて求めてない。生まれ損ないの『穢れた血』め」
その言葉にハリーはどういう意味があるのか分からないが、隣にいたアリアネが目を見開かせて怒りを顕にしている事にマルフォイが悪態をついた事は理解した。
「なんですって、マルフォイ……!!」
フレッドとジョージがマルフォイに飛びかかる前に、アリアネが既にマルフォイに飛びかかっていた。
胸ぐらを掴みあげて、首を絞めるほどに上へと持ち上げていてそれを見ていたフリントが慌てて止めに入ろうとする。
「ハーマイオニーは穢れてなんかいないわ!それを言うなら貴方たち純血が穢れているのよ。純血を重んじすぎて、古臭い考えばかり持ってると脳みそにカビが生えしまうわよ。ああ、それに古臭い純血の血筋ばかり取り入れてるから、血にもカビが生えているんじゃない!?」
「なんだと!純血に対して!!」
「うるさいわよ、トロールみたいに図体ばかりがでかい馬鹿は黙っていなさい!!」
フリントの言葉にアリアネが睨みをきかせながら一喝する。
するとハーマイオニーへのマルフォイの言葉にキレていたロンが、アリアネの腕を引っ張ると横へと退かせると、自分がマルフォイの目の前に立つ。
「アリアネは退いてろ!マルフォイ、思い知れ!」
「ロン!辞めなさい、魔法は!」
アリアネの制止も聞かず、ロンはマルフォイへと魔法を放った。
その瞬間、バーンという音が響き渡り緑の閃光がマルフォイへとではなくロンへと向くと胃の辺りに当たった。
「ロン!?」
「ロン!ロン!大丈夫?」
ハーマイオニーは悲鳴をあげて、ロンへと駆け寄った。
するとロンは嘔吐きながら、その口からナメクジを数匹吐き出したのである。
「ナメクジ!?」
アリアネはギョッとする。
するとスリザリン・チームはそれを見て大爆笑しだした。