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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第6章 ギルデロイ・ロックハート【秘密の部屋】


その後、マクゴナガル先生がグリフィンドールのテーブルを回って時間割を配ってくれた。
最初の授業はハッフルパフと共に『薬草学』の授業を受けることになっている。

「薬草学はハッフルパフとなのね」
「スリザリンじゃなくて良かったわ。私、マルフォイの顔を見ることになったら殴り飛ばす所だったもの」
「辞めなさいよ、まったく·····」

私たち4人は城を出て、温室へと向かう。
だけどその道中、すれ違ったハッフルパフの上級生が廊下で羊皮紙を落としたのを見かけた。
私はそれを視線で捉えていたが、落とした上級生はそれに気がついていない。

拾った方がいいわね。
そう思った私は、羊皮紙を手にしてからハーマイオニーたちに声をかけた。

「ハーマイオニーたち、先に行っててちょうだい」
「忘れ物かい?アリアネ」
「違うわ。落し物を拾ったから届けてくるだけよ。すぐに追いかけるから先に行っててちょうだい」
「わかったよ。遅刻するなよ、アリアネ」
「わかっているわよ!」

私はすぐに羊皮紙を手にしてハッフルパフの上級生を追いかけた。
だけど既に姿は無くて、私は焦りながらも廊下を曲がると落とした羊皮紙の持ち主の背中を見つける。

「あの!ハッフルパフの貴方!」

背中へと声をかければ、その人は足を止めた。
そしてゆっくりとこちらを振り返り、少し驚いた表情を浮かべて私を見る。

「この羊皮紙、落としましたよ」

羊皮紙を差し出すと、彼は目を見開かせたまま。

「君、もしかしてアリアネ・イリアス・フリートだよね?」
「え?ええ、そうですけど」
「ああ、やっぱり。君とハリー・ポッターたちは話題の人物だからね。驚いたよ、声をかけられて」

愛想のいい笑みを浮かべる彼は爽やかな雰囲気を醸し出しながら、私に笑いかけてくる。

「ありがとう、羊皮紙を届けてくれて。光栄だな、君に声をかけられるなんて」
「それなら、ハリーに声をかけられたほうがもっと光栄だったのでは?」
「気を悪くさせたかな?もしかして」

私に声をかけられたぐらいで光栄なんて言う人間は、私に流れる血を目的で声をかけてくる魔法使いたちがよく言っていた言葉。
私はその言葉は好きじゃないし、少しだけムッとしていた。

「それなら申し訳ない。悪気はないんだ、ただ本当に君に声をかけてもらえて嬉しかったんだよ」
「私なんかに·····?」
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