第6章 ギルデロイ・ロックハート【秘密の部屋】
セブに手を振りながら、私は大広間へと急いだ。
大広間は私たちが入学した時と同じ飾り付けをされていて、前と違うのは私が新入生を迎え入れるということ。
グリフィンドールのテーブルへと向かえば、ハーマイオニーが手を振っているのに気が付く。
私は慌ててそちらへと駆け寄ると、ハーマイオニーの隣に腰掛けた。
「どうだったの?」
「夕刊預言者新聞に、バッチリ撮られてたわ、あの車の写真。しかもマグルの何人かに見られていたみたいなの」
「·····とんでもない事になってるじゃない!」
ハーマイオニーはギョッとした顔になってから、すぐに顔を青ざめさせていく。
「あの2人、どうなるのかしら·····」
「セブに、あまり怒らないであげてとは言ったけど·····」
「それは無理ね。スネイプがハリーを助けていたとしても、あの人はハリーを目の敵にしているわ。退校させようとするんじゃないかしら」
「それは·····ないと·····思う·····けど」
しどろもどろとなってしまう。
「それより、こんな噂がもう流れているわ」
「噂?」
「ハリーとロンが、車で飛んできて墜落して退校させられるっていう噂よ」
「·····もうそんな噂が」
退校させられてしまうんだろうか。
もしそうなるなら、なんとかしてでも食い止めなければと思いながら私は組み分け式を眺めていた。
ふと、教師陣の方へと視線を向けて『うげぇ』となる。
「ギルデロイ・ロックハートがいる·····」
「居て当たり前よ。だって今年から『闇の魔術に対する防衛術』の先生なのだから。私、彼の授業を受けるの楽しみだわ」
「·····私は嫌な予感がする」
「何よ、嫌な予感って」
「うーん·····胸騒ぎというか、なんというか·····」
それよりも、あの暑苦しいというかナルシストすぎると言うか·····なんとも言えない苦手要素がある人が先生だなんてとため息を吐いた。
その後、ジニーはグリフィンドールに組み分けされた。
これでウィーズリー兄妹は全員グリフィンドールに組み分けされたことになる。
それはもう、パーシーもフレッドやジョージに私も大喜びした。
(ここにロンもいれば良かったんだけど·····)
そして、組み分けは終わりつつがなく終わりを告げた。
あの後マクゴナガル先生とダンブルドア先生にセブが居なくなったりしてはいた。