第6章 ギルデロイ・ロックハート【秘密の部屋】
アーサーおじさんは、ハーマイオニーのご両親と『漏れ鍋』に向かうことに。
「1時間後にみんなフローリシュ・アンド・ブロッツ書店で落ち合いましょう。教科書を買わなくちゃ」
モリーおばさんはジニーを連れて歩き出したけれど、双子たちへと釘を刺した。
「それと、『夜の闇横丁』には1歩も入ってはいけませんよ」
私たちはとりあえずと曲がりくねった石畳の道を散歩する。
せっかくダイアゴン横丁に来たから、色々見ていくことになった。
暫くして、ハリーが苺とピーナッツバターのアイスを4つ買ってくれて、私たち4人はアイスを食べながら路地を歩き回ってはウィンドーショッピングを楽しむ。
ロンは『高級クィディッチ用具店』で動かなくなったけど、ハーマイオニーはインクと羊皮紙を買うのに、ロンたちを無理やり隣の店まで引きずった。
「私と羊皮紙とインクが欲しいのよね」
「貴方たちも買ったら?」
「えぇ·····」
次はとあるちっぽけな雑貨屋に行った。
そこでパーシーの姿を見つけたけれど、彼はなにやら本を読んでいる。
内容は『権力を手にした監督生たち』というもの。
「ホグワーツの監督生たちと卒業後の出世の研究」
ロンが裏表紙に書かれた言葉を読み上げた。
「こりゃ、すばらしい」
「あっちへ行け」
パーシーに追い払われたロンはふてぶてしい顔をしながら、私たちに呟いた。
「そりゃ、パーシーは野心家だよ。将来の計画はばっちりさ·····魔法大臣になりたいんだ·····」
「そういえば言ってたわね、パーシー。魔法大臣になりたいって」
「パーシーは放っておいて行こうぜ」
パーシーを放っておくことにした私たちは、店をひっそりと出た。
そして1時間後、フローリシュ・アンド・ブロッツ書店に向かったけれど、そこで私たちは驚いてしまう。
「凄い人だかりじゃない·····!」
表では押し合いをしている人でたくさんだった。
何故、こんなに人だかりが出来ているんだろうと思ったけれどすぐに理由が判明する。
上階の窓に掛かった大きな横断幕に理由が書かれていた。
『サイン会
ギルデロイ・ロックハート
自伝「私はマジックだ」
本日午後12:30〜4:30』
まさかのギルデロイ・ロックハートのサイン会があると知った私は、だから人が多いんだとげんなりとしてしまった。