第6章 ギルデロイ・ロックハート【秘密の部屋】
踏んづけられたせいなのか、更にヨロヨロとしているエロールをロンはパーシーから受け取った。
翼の下には手紙があり、ロンはそれを取り出す。
「やっと来た。エロールじいさん、ハーマイオニーからの手紙持ってきたよ。ハリーをダーズリーのところから助け出すつもりだって、手紙を出したんだ」
「エロール、お疲れ様」
エロールを撫でてやれば、エロールは少し嬉しげに羽を動かしていた。
ロンは勝手口にある止まり木にエロールを運んだけれど、止まる前にエロールはボトリと床に落ちてしまう。
「悲劇的だよな」
そう呟きながらも、ロンはエロールを食器の水切り棚へと乗せてあげる。
そして封筒を破って手紙を読み上げた。
ロン、アリアネ、ハリー(そこにいる?)
お元気ですか。
すべてうまくいって、ハリーが無事だったことを願っています。
それにロン、アリアネ、あなた達が彼を救い出すとき、違法なことをしなかったことを願っています。
そんなことしたら、ハリーも困ったことになりますからね。
私は本当に心配していたのよ。
ハリーが無事なら、お願いだからすぐに知らせてね。
だけど、別なふくろうを使った方がいいかもしれません。
もう1回配達させたら、あなたのふくろうは、もうおしまいになってしまうかもしれないもの。
私はもちろん、勉強でとても忙しくしています。
私たち、水曜日に新しい教科書を買いにロンドンに行きます。
ダイアゴン横丁でお会いしませんか?
近状をなるべく早く知らせてね
ではまた。
ハーマイオニー
手紙を読み終えたロンは、ハーマイオニーが勉強しているということに『マジかよ、おい。休み中だぜ!』と声をあげていた。
「ちょうどいいわ。わたしたちも出かけて、あなたたちの分を揃えましょう」
モリーおばさんはテーブルの上を片付けながらそういった。
「今日はみんなどういうご予定?」
私とジニーはお菓子作りをして、ハリーとロンにフレッドとジョージは丘の上にあるウィーズリー家の小さな牧場に出かける予定らしい。
そして、ハリーたちがクィディッチの練習へと向かった後に私とジニーはお菓子作りを始めた。
クッキーを作る為に、材料を台所にあるテーブルに並べる。
「ジニー、貴方、ハリーに恋してるのよね」
そう聞いた瞬間、ジニーはボールを落としてしまった。