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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第5章 二つの顔をもつ男【賢者の石】


「ダンブルドア先生が行かせてあげるようにとおっしゃていました」

マダム・ポンフリーはフンと鼻を鳴らす。
私とハリーがパーティーに行くのを納得してはいないらしいけれど、許可はしてくれるらしい。

「ああそれから、お2人に面会の人が来てますよ」
「私とハリーに?」
「うれしいなぁ。誰?」

ハリーの言葉が終わらないうちに、ハグリッドが医務室に入ってきた。
大きな体を相変わらず揺らしていると思えば、彼はボロボロと涙を流しながら泣いていたのだ。

「ハグリッド!?どうしたのよ!」
「みんな……俺の……バカな……しくじりのせいだ!」
「ハグリッド、そんなに泣かないで?どうしたの?」
「悪い奴らに、フラッフィーを出し抜く方法をしゃべくってしもうた。俺がヤツに話したんだ!ヤツはこれだけは知らんかったのに、しゃべくってしもうた!お前さん達は死ぬとこだった!ドラゴンの卵のせいで。もう酒はやらん!俺なんか、つまみ出されて、マグルとして生きろと言われてもしょうがない!」

ボロボロと泣き出すハグリッドに、私とハリーは苦笑を浮かべてしまう。

「ハグリッド、そんなに泣かないでちょうだい。貴方のせいじゃないのよ」
「アリアネ……ぅうう!」
「ハグリッド!」

すると、私がハグリッドをなだめていればハリーが突然大声でハグリッドの名前を呼んだ。

「ハグリッド。あいつはどうせ見つけ出していたよ。相手はヴォルデモートだもん。ハグリッドが何も言わなくたって、どうせ見つけていたさ」
「だが、お前さん達は死ぬところだった。それと、その名前を言うな」
「「ヴォルデモート!」」

私とハリーはヴォルデモートの名前を怒鳴るように叫んだ。
するとハグリッドは驚いて泣き止んでしまう。

「僕は彼と面と向かったし、僕とアリアネはあいつを名前で呼ぶんだ。さあ、ハグリッド。元気を出して。僕たち、『石』は守ったんだ。もうなくなってしまったから、あいつは『石』を使うことはできないよ。さあ、蛙チョコレートを食べて。山ほどあるから……」
「糖蜜パイも食べてちょうだい。甘いのを食べると元気になるんだから」

ハグリッドは手の甲で鼻水を拭うと、何かを思い出したかのように話した。

「おぉ、それで思い出した。俺もプレゼントがあるんだ」
「イタチ・サンドイッチじゃないだろうね」
「私たち、あれは遠慮しておくわ」
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