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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第5章 二つの顔をもつ男【賢者の石】


「はい、先生。ヴォルデモートは他の手段でまた戻ってくるんじゃありませんか。つまりいなくなってしまったわけではないんですよね?」
「ハリー。いなくなったわけではない。どこかに行ってしまっただけじゃ。誰か乗り移る体を探していることじゃろう。本当に生きている訳では無いから、殺すこともできん。クィレルを死なせてしまった」
「ちょ、ちょっと待ってください!」

ダンブルドアの話の途中で、私は制止させる。
さっきのダンブルドアの言葉に、私はもう頭がこんがらがっていた。
誰かに乗り移るとか、クィレルが死んだとかどういうことなのだろうか。

「あの、一体どういうことなんですか?クィレルが死んだとか、乗り移る身体とか·····」
「そうじゃ、アリアネは意識を飛ばしておったから知らんかったの。いいじゃろう、話そう·····全てを」

ダンブルドアとハリーがゆっくりと説明してくれた。
クィレルにはヴォルデモートが乗り移っていて、あのターバンに隠されていた後ろにはヴォルデモートの顔があったらしい。
ヴォルデモートは誰かの体に乗り移っていて、クィレルが乗り移られていたと教えられた。

そしてクィレル。
彼はハリーに触れた時に崩れるようにして、死んでしまったとのこと。

「じゃあ、クィレルはもう·····いないんですね」
「そうじゃ。ヴォルデモートは自分の家来を敵と同じように情け容赦なく扱う。それはさておきハリー、おまえがやったことはヴォルデモートが再び権力を手にするのを遅らせただけかもしれん。そして次に誰かがまた、一件勝ち目の戦いをしなくてはならないのかもしれん。しかし、そうなって彼の狙いが何度も何度もくじかれ、遅れれば·····そう、彼は二度と権力を取り戻すことができんくなるかもしれん」

権力、ヴォルデモートは権力が欲しいのだろうか。
そう考えながら、私はギュッとスカートを握りしめた。
未だに頭部はズキズキと痛むし、身体も少し痛いように感じた。

「先生、僕、他にも、もし先生に教えていただけるのなら、知りたいことがあるんですけど·····真実を知りたいんです·····」
「真実か」
「真実·····?」

ハリーにそう問うと、彼は小さく頷いた。
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