• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第5章 二つの顔をもつ男【賢者の石】


扉の敷居を跨いだときである。
私たちが入ってきたばかりの入口が、火で燃え上がり始めた。
ただの火じゃない魔法で付けられた紫の炎。

「見て、前方にあるドアの入口も燃えてるわ!」

前方にあるドアの入口は黒い炎で燃えている。
私たちはこの空間に閉じ込められたのだ。

「見て!」

ハーマイオニーは瓶の横に置かれている巻紙を取り上げて、私たちに見せてくる。
私はハーマイオニーの隣に立ってから、巻紙の中を覗き込んだ。


前には危険 後ろは安全
君が見つけさえすれば 2つが君が救うだろう

7つのうち1つだけ 君を前進させるだろう
別の1つで退却の 道が開ける その人に

2つの瓶は イラクサ酒
残る3つは殺人者 列にまぎれて隠れてる
長々居たくないならば どれかを選んでみるがいい

君が選ぶのに役に立つ 4つのヒントを差し上げよう

まず第1のヒントだが どんなにずるく隠れても
毒入り瓶のある場所は いつもイラクサ酒の左

第2のヒントは両端の 2つの瓶は種類が違う
君が前進したいなら、二つのどちらも友ではない

第3のヒントは見たとおり 7つの瓶は大きさが違う
小人も巨人もどちらにも 死の毒薬は入ってない

第4のヒントは双子の葉 ちょっと見た目は違っても
左端から2番目と 右の端から2番目の 瓶の中身は同じ味

謎々のような言葉に、私とハリーは目をぱちくりとさせていたけれどハーマイオニーは違った。
ホーと息を吐きながらも笑を浮かべていたのだ。

「すごいわ!」
「え?」
「これは魔法じゃなくて論理よ。パズルだわ。大魔法使いと言われるような人って、論理のかけらもない人がたくさんいるの。そういう人はここで永久に行き止まりだわ」
「でも僕たちもそうなってしまうんだろう?違う?」
「もちろん、そうはならないわ」

ハーマイオニーは笑顔のままであり、私とハリーはお互い顔を見合せてか首を傾げる。

「必要なことは全部この紙に書いてある。7つの瓶があって、3つは毒薬、2つはお酒、1つは私たちを安全に黒い炎の中を通してくれ、1つは紫の炎を通り抜けて戻してくれる」
「でも、どれを飲んだらいいか、どうやったらわかるの?」
「これじゃ、どれがどれなのか分からないわ·····」
「ちょっとだけ待って」

ハーマイオニーは紙を何回も読み直し始めた。
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp