• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第4章 禁じられた森【賢者の石】


「最善!それが我々と何のかかわりがあるんです?ケンタウルスは予言されたことにだけ関心を持てばそれでよい!森の中でさ迷う人間を追いかけてロバのように走り回るのが我々のすることでしょうか!」

ベインさんは怒鳴りながら後ろ足を蹴り上げ、フィレンツェさんも怒りなから後ろ足で立ち上がる。
私とハリーは振り落とされないようにと必死に掴まっていた。

そしてフィレンツェさんはベインさんに向かって、声を荒げながら言う。

「あのユニコーンを見なかったのですか?なぜ殺されたのか君にはわからないのですか?それとも惑星がその秘密を君には教えていないのですか?ベイン、僕はこの森に忍び寄るものに立ち向かう。そう、必要とあらば人間とも手を組む」

それだけを言うとフィレンツェさんは向きを変えたので、私とハリーはまたしがみついた。
フィレンツェさんはロナンさんとベインさんを後に残して、小枝の中を飛び込んでいく。

「どうしてベインはあんなに怒っていたの?君はいったい何から僕とアリアネを救ってくれたの?」
「説明してくれませんか、フィレンツェさん」
「ハリー・ポッター、アリアネ・イリアス・フリート。ユニコーンの血が何に使われるか知っていますか?」

フィレンツェさんはしばらく沈黙していたけれど、急に足を止めてそう聞いてきた。

「ううん。角とか尾の毛とかを魔法薬の時間に使ったきりだよ」

ハリーは知らなくて頭を横に振る。
私は本で読んだことがあった……ユニコーンの血が何に使われるのかを。

「命を長らえる為に使われる……」
「そう、そうですアリアネ。魔法薬で角とかを使うのはユニコーンを殺すなんて非常きわまりないことだからなんです。これ以上失うものは何も無い、しかも殺すことで自分の命の利益になる者だけが、そのような罪を犯す。ユニコーンの血は、アリアネが言った通り、たとえ死の淵にいる時だって命を長らえさせてくれる。でも恐ろしい代償を払わなければならない」

本では命を長らえる為に、ユニコーンを殺してしまう人もいると書いてあった。
でも残酷すぎる内容で、途中から読まなかったので代償までは知らない。

「自らの命を救うために、純粋で無防備な生物を殺害するのだから、得られる命は完全な命ではない。その血が唇に触れた瞬間から、そのものは呪われた命を生きる、生きながらの死の命なのです」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp