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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第4章 禁じられた森【賢者の石】


「よーし、それじゃ、よーく聞いてくれ。なんせ、俺たちが今夜やろうとしていることは危険なんだ。みんな軽はずみなことをしちゃいかん。しばらくは俺について来てくれ」

先頭を歩き出したハグリッドを私たちは追いかけるように歩き出す。
そして私たちは森のはずれまでやって来て、辺りを見渡せば真っ暗だった。
月明かりがなく、時折吹く風で木々が揺れる音が聞こえてくるけれどこれが不気味だ。

暫くすると、ハグリッドがランプを高く掲げる。
そして暗く生い茂った木々の奥へと消えていく細い曲がりくねった獣道を指さす。

「あそこを見ろ。地面に光った物が見えるか?銀色の物が見えるか?一角獣(ユニコーン)の血だ。何者かにひどく傷つけられたユニコーンがこの森にいる」
「ユニコーンが?」
「ああ。今週になって2回目だ。水曜日に最初の死骸を見つけた。みんなでかわいそうなやつを見つけ出すんだ。助からないなら、苦しまないようにしてやらねばならん」
「……安楽死させるの?」
「その方がいいんだ、アリアネ。可哀想だけど、そうせんとずっと苦しむことになるから」
「……ずっと」

命を奪うことはしたくないけれど、本人が苦しいなら安楽死させた方がいいのかもしれない。
そう思いながら私は視線を地面へと落としていた。

「ユニコーンを襲ったやつが先に僕たちを見つけたらどうするんだい?」

すると、マルフォイが声を震わせて恐怖を隠せてない声でハグリッドに聞いていた。

「俺やファングと一緒におれば、この森に棲むのは誰もおまえたちを傷つけはせん。道を外れるなよ。よーし、では二組に分かれて別々の道を行こう。そこら中血だらけだ。ユニコーンは少なくとも昨日の夜からのたうち回ってるんじゃろう」
「僕はファングと一緒がいい」

ファングが頼もしくみえたのか、マルフォイは素早くそう言った。

「よかろう。断っとくが、そいつは臆病じゃよ?そんじゃ、ハリーとハーマイオニーとアリアネは俺と一緒に行こう。ドラコとネビルはファングと一緒に別の道だ。もし一角獣を見つけたら緑の光を打ち上げる。いいか?杖を出して練習しよう」

私たちは杖を取り出してから、緑の光を打ち上げる。
暗い森の中で少し弱々しい緑色が光るけれど、すぐに消えた。

「もし困ったことが起きたら、赤い光を打ち上げろ。みんなで助けに行く。じゃ、気をつけろよ、出発だ」
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