第4章 禁じられた森【賢者の石】
「それじゃ、スネイプはとうとうやったんだ!クィレルが『闇の魔術に対する防衛術』を破る方法を教えたとすれば……」
「でもまだフラッフィーがいるわ」
「もしかしたら、スネイプはハグリッドに聞かなくてもフラッフィーを突破する方法を見つけたかもしれないな」
「そうね。あの人は凄く物事に詳しいし、見つけてもおかしくないわね」
確かに、見つけていてもおかしくない。
あの人は凄く博識に長けているし、物事に対して凄く詳しかったりするから。
それにこの図書館には何千という本もあるのだから。
「それに、これだけの本がありゃ、どっかに三頭犬を突破する方法だって書いてあるよ。どうする?ハリー」
ロンはもう冒険心が燃え上がっているようだ。
でも、ハリーが言うよりも早くにハーマイオニーが答えた。
「ダンブルドアのところに行くのよ。ずーっと前からそうしなくちゃいけなかったのよ。自分たちだけでなんとかしようとしたら、今度こそ退学になるわよ」
「そうね、確かにダンブルドアの所に行った方がいいかもしれないわね」
「だけど、証拠はなにもないんだ!」
「それも……そうね」
「クィレルは怖気付いて、僕たちを助けてはくれない。スネイプは、ハロウィーンの時トロールがどうやって入ってきたのかを知らないって言い張るだろうし、あの時4階になんて行かなかったってスネイプが言えばそれでおしまいさ……みんなどっちの言うことを信じると思う?」
その言葉に、私もハーマイオニーも何も言えなくなってしまう。
確かに、私たちの言葉よりも教師であるセブの言葉を信じてしまうだろうから。
「僕たちがスネイプを嫌ってることは誰だって知っているし、ダンブルドアだって僕たちがスネイプをクビにするために作り話をしてると思うだろう。フィルチはどんな事があっても、僕たちを助けたりしないよ。スネイプとべったりの仲だし、生徒が追い出されても少なくなればなるほどいいって思うだろうよ。もう1つおまけに、僕たちは石のこともフラッフィーのことも知らないはずなんだ。これは説明しようがないだろう」
ハリーの言葉はもっともだ。
それはハーマイオニーも納得していたけれど、ロンが粘る。
「ちょっとだけ探りを入れてみたらどうかな……」
「だめだ。僕たち、もう十分に探りを入れすぎてる」
「もう、探りを入れて騒ぎになったら今度こそ退学になっちゃうわ」