第4章 禁じられた森【賢者の石】
全然違うけれど、私たちは否定出来ない。
「マルフォイはもう捕まえました。たぶん貴方がたは、ここにいるネビル・ロングボトムが、こんな作り話を本気にしたのが滑稽と思ってるのでしょう?」
全然そんな事は思っていないけれど、私たちは言葉が出てこずに黙り。
ネビルは凄くショックを受けた顔をしていて、後でなんて言えばいいんだろうと悩んでしまった。
「呆れ果てたことです。一晩に5人もベッドを抜け出すなんて!こんなこと前代未聞です!Ms.グレンジャー、Ms.フリート、あなた方はもう少し賢いと思っていました。Mr.ポッター、グリフィンドールはあなたにとって、もっと価値のあるものではないのですか。4人とも処罰です……えぇ、あなたもですよ、Mr.ロングボトム。どんな事情があっても夜に学校を歩き回る権利は一切ありません。特にこのごろ、危険なのですから……50点。グリフィンドールから減点です」
「50?」
「50点もですか!?」
流石にギョッとしてしまう。
これでは寮対抗のリードを失ってしまうのじゃないかと、私はハリーを見た。
「1人50点です」
「ひ、1人、50点!?それじゃあ200点も!?」
「先生……お願いですから……」
「そんな、ひどい……」
「ポッター、ひどいかひどくないかは私が決めます。さあ、皆さんベッドに戻りなさい。グリフィンドールの寮生をこんなに恥ずかしく思った事はありません」
まさかのグリフィンドールは200点も一晩で失ってしまい、最下位に落ちたのである。
ハリーはたった1晩でグリフィンドールが寮杯を取るチャンスを潰してしまったと凄く落ち込んでしまっていた。
最悪な気分。
私とハーマイオニーは何も言えないまま、そして眠らない夜を過ごしていた。
「なんでこんなにグリフィンドールは点数を引かれてるんだ!?」
翌朝、騒ぎになっていた。
寮の得点を記録している砂時計の傍に集まっている、グリフィンドール生は嘘だろうと言わんばかりの表情。
そしてすぐにある噂が流れだした。
『ハリー・ポッターが、あの有名なハリー・ポッターが、クィディッチの試合で2回も続けてヒーローになったハリーが、寮の点をこんなに減らしてしまったらしい。何人かの馬鹿な1年生と一緒に』
その噂が流れ出して、ハリーは一気に嫌われることになった。
しかもレイブンクローやハッフルパフまで、ハリーの敵に。