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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第4章 禁じられた森【賢者の石】


ロンの指は血だらけのハンカチに包まれている。
それを見て、私は『痛そうね』と顔を顰めた。

「1週間は羽根ペンを持てないぜ。まったく、あんな恐ろしい生き物はいままで見たことないよ。ハグリッドの言うことを聞いてたら、ふわふわしたちっちゃな子ウサギかと思っちゃうよ。やつが僕の手を噛んだというのに、僕がやつを怖がらせたからって叱るんだ。僕が帰る時、子守唄を歌ってやってたよ」
「すっかり、ハグリッドはノーバートのお母さんね……」

苦笑を浮かべていると、窓を叩く音が聞こえた。

「ヘドウィグだ!」

ハリーが慌ててヘドウィグを中に入れてあげる。
嘴には手紙がくわえられていて、すぐにチャーリーからの返事だと分かった。

「チャーリーの返事を持ってきたんだ!」

私たちはすぐにチャーリーからの手紙を覗き込む。


『 ロン、アリアネ、元気かい?

手紙をありがとう。喜んでノルウェー・リッジバックを引き受けるよ。
だけどここに連れてくるのはそう簡単ではない。
来週、僕の友達が訪ねてくることになってるいるから、彼らに頼んでこっちに連れてきてもらうのが一番いいと思う。
問題は彼らが法律違反のドラゴンを運んでいるところを、見られてはいけないということだ。

土曜日の真夜中、1番高い塔にリッジバックを連れてこれるかい?
そしたら彼らがそこで君たちと会って、暗いうちにドラゴンを運び出せる。

できるだけ早く返事をくれ。
頑張れよ……

チャーリーより』

手紙を読んでから、4人でお互いに顔を見合わせた。
そしてハリーは透明マントを掴む。

「透明マントがある。できなくないよ……僕ともう一人とノーバートぐらいなら隠せるんじゃないかな?」

ハリーの提案に私たちはすぐに頷いた。
そして、ノーバートのことやマルフォイを追っ払うためならなんでもするというぐらい、私たちのここ1週間は凄く大変だった。

だけど、ある障害が起きたのである。
翌朝のこと、ロンの手が2倍ぐらいの大きさに腫れ上がってしまったのだ。
ロンはドラゴンに噛まれたことを、マダム・ポンフリーにバレるのを避けて医務室に行くのを躊躇っていた。
でもお昼過ぎにはそうも言っていられなくなる。

「急いで医務室に行くわよ、ロン!」

傷口が気持ち悪いぐらいに緑色になっていたのだ。
どうやらノーバートの牙に毒があったらしい。
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