第4章 禁じられた森【賢者の石】
「ハリー、アリアネったら、いったいどこにいたのよ?」
城に帰って直ぐに、ハーマイオニーとロンたちが駆け寄ってきた。
「僕らが勝った!君が勝った!僕らの勝ちだ!」
ロンはご機嫌で言いながら、ハリーの背を何度も叩いている。
鼻辺りは真っ赤になだていて、鼻血は止まったようだけど赤く腫れているみたい。
「それに、僕はマルフォイの目に青あざを作ってやったし、ネビルなんか、クラッブとゴイルにたった一人で立ち向かったんだぜ。まだ気を失ってるけど、大丈夫だってマダム・ポンフリーが言ってた。……スリザリンに目にもの見せてやったぜ。みんな談話室出君を待ってるんだ。パーティをやってるんだよ。フレッドとジョージがケーキやら何やら、キッチンから失敬してきたんだ」
上機嫌に話し出すロンに、ハリーが言葉で遮る。
「それどころじゃない。どこか誰もいない部屋を探そう。大変な話があるんだ……」
「空き部屋に行きましょう。ピーブズがいなければいいんだけど」
ハーマイオニーとロンを連れて、私たちは空き部屋へと入った。
ピーブズが居ないことに確認して、そしてドアをきっちりと閉めてから外に誰もいないことを確認してからハリーに頷くと彼は話し出す。
「僕らは正しかった。『賢者の石』だったんだ」
ロンとハーマイオニーが目を見開かせた。
そしてハリーの話を食いつくように聞き出す。
「それを手に入れるのを手伝えって、スネイプがクィレルを脅していたんだ。スネイプはフラッフィーを出し抜く方法を知っているか聞いていた……それと、クィレルの『怪しげなまやかし』のことも何か話してた……フラッフィー以外にも何か別な物が石を守っているんだと思う。きっと、人を惑わすような魔法がいっぱいかけてあるんだよ。クィレルが闇の魔術に対する呪文をかけて、スネイプがそへを破らなくちゃいけないのかもしれない……」
「それじゃ『賢者の石』が安全なのは、クィレルがスネイプに抵抗している間だけということになるわ」
「それじゃ、3日ともたないな。石はすぐになくなっちまうよ」
その言葉に、私たちは『確かに』と思ってしまった。
だけどセブはそんなにしてまで、賢者の石が欲しいのだろうかと私は考えてしまう。
クィレルを脅してまで……と眉間に皺を寄せる。
「アリアネ、貴方、また凄い顔をしているわ。スネイプのことで何かあるの?」