第4章 禁じられた森【賢者の石】
椅子の上に飛び乗りながら、ハーマイオニーと共に声を張り上げて応援する。
そんな間にも、ロンはマルフォイと取っ組み合いをしてネビルとグラッブとゴイルも加わり背後では大乱闘が起きていた。
でも私とハーマイオニーは気にせずにハリーの応援。
「ハリー!!頑張って!!」
ハリーはセブの方に猛スピードで突進していく。
そしてセブがふと、箒の向きを変えた途端のことだった。
紅の閃光がセブの耳元をかすめていく。
次の瞬間だった。
ハリーは急降下をやめて、意気揚々と手を挙げる。
その手にはスニッチが握られていた。
「キャー!!やったわ!!」
「ハリー!!凄いわ!!」
スタンドがドッと沸いた。
新記録とも言える速さでスニッチをハリーは捕まえたのだから。
私とハーマイオニーはお互い抱き合いながら、椅子の上で跳ねまくる。
「ロン!ロン!見て!」
「ロン!ロン!どこ行ったの?試合終了よ!ハリーがかった!私たちの勝ちよ!グリフィンドールが首位に立ったわ!」
「流石よ、ハリー!!凄いわ!!」
私とハーマイオニーはテンションが凄く上がり、椅子の上で跳ねまくり、ハーマイオニーは前例にいたパーバディに抱きついていた。
「あら、ダンブルドアだわ!」
「ハリーに何か言っているようわね。なんて言ってるのかしら?」
なんて言いながら、横を見ればロンが鼻血を流しながら歓声をあげていた。
そしてマルフォイもボコボコにされていて、私はちょうどいいと思いながらマルフォイに近づく。
「良い様じゃない、マルフォイ。その情けない姿をお父様に見せてあげたいわね」
「くっ!」
「失神してないから残念だわ。失神していたなら、このハサミで貴方の舌を切ってあげれたのに!」
「ひいっ!?」
私は近くにいたグリフィンドール生からハサミを借りて、マルフォイに近付ける。
するとマルフォイは元から青白い顔を、更に蒼白にさせていく。
「いいわね、マルフォイ。次はないわよ」
コクコクと何度も頷くマルフォイから、次はグラッブとゴイルへと視線を向けた。
「言っておくけど、貴方たちもよ?その分厚いお肉を切り刻んで家族に送るわ。いいわね!?」
「「はい!!」」
そして3人はその場から逃げるように去っていった。
脱兎のような姿に私は少し気分をよくさせて笑っていれば、隣にいたロンが顔を顰めている。
「何かしら?」