• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第1章 ホグワーツ魔法魔術学校【賢者の石】


双子達が去ると、ハリーが別れの言葉を言う。
すると、私の隣に座るロンはもじもじとしていると思えばハリーに声をかけた。

「君、ほんとにハリー・ポッターなの?」

その問いに、ハリーは小さく頷いて見せる。

「ふーん……そう。僕、フレッドとジョージがまたふざけてるんだと思った。じゃ、君、ほんとうにあるの……ほら……」

ロンが自身の額を指さすと、ハリーは何を言おうとしているのか分かったのか髪の毛をかきあげて、額を見せてあげる。

「それじゃ、これが『例のあの人』の……?」
「うん。でもなんにも覚えてないんだ」
「なんにも?」
「そうだな……緑色の光がいっぱいだったのを覚えてるけど、それだけ」
「うわーっ」

ハリーの言葉に、私はぴくりと肩を跳ねさせた。
だって私もハリーの言っていた緑色の光がいっぱいだったのを覚えているから。

この記憶が、いつのものか分からない。
ただ物心つく前かもしれないと、自分で判断していた。

「ハリーも、緑色の光を覚えてるの?」
「うん。もしかしてアリアネも?」
「ええ、覚えてるのよ。でもそれがいつの記憶なのか分からなくて……でも、もしかしたら赤ちゃんの頃なのかしら」

ハリーと一緒にいたのは、私たちが一歳の頃まで。
一歳の時に、私とハリーの両親はあの人に殺されてしまっていたから。

「そういえば、アリアネはその……ロンたちと兄妹なの?さっき、妹って言われてたから」
「ああ……血は繋がってないのよ?ただ、私が六歳の時からウィーズリー家で育ったから、さっきの双子たちとロンとは兄妹のように育ったの」
「そうだったんだ……。あれ?でも、六歳より前はどこで?」
「私のね、名付け親で後見人の人と暮らしてたの。でも、その人の仕事の都合で一緒にいれないからって……」

本当は、その人とずっと暮らしたかった。
でもあの人はそれを良しとはしなくて、私はウィーズリー家で育ったのだ。

「そっか……。あ、ねえ。君の家族はみんな魔法使いなの?」

ハリーはロンへと質問する。

「あぁ……うん、そうだと思う。ママのはとこだけが会計士だけど、僕たちその人のことを話題にしないことにしてるし」
「じゃ、君やアリアネはもう魔法をいっぱい知ってるんだろうな」

そういえば……と思いだす。
ハリーはマグルの家で生活していたと、ハグリッドからの手紙で書いてあった。
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp