第3章 かぐや姫〜メンズは全部私のもの
まず、柚莉愛は自分から肉や野菜を焼かないし誰かに皿に乗せてもらえるまで待っている。飲み物も同様だ。それを男子たちが健気で可愛いと思ったのかちやほやし始めた。
高杉先輩は相変わらず柚莉愛にべったりで、田本賢人先輩、新井亮介先輩と林蓮先輩も話に加わっている。ってなんで同じ学年の十塚将斗くんでまで会話に加わってんのよー!!!!!
そこにお肉や野菜が焼きあがって男子たちと柚莉愛がやってきた。伶菜先輩が嫌みたらしく焦げた肉を柚莉愛と高杉先輩のところによそった。
「なにぃこりぇー食べられないじゃん!伶菜先輩ひどぉーい。もしかして、稜駿ちん取られたからやきもち焼いてんのかなぁー?だぁて柚莉愛の方がかわいいんだもんね。こんなおばさんなんて稜駿ちんに似合わないよ。」
柚莉愛はぶりっ子ポーズをして目をうるうるさせていた。
「あのね、おばさんって私まだ23歳だよ?」
「でももうすぐアラサーなんでしょ?柚莉愛はまだぴちぴちの19歳だからギリギリ10代だもんねぇ。稜駿ちん?」
すると高杉先輩も満更でもない様子で柚莉愛の肩を抱いた。
「もう、こんなのやってらんない!私、映画同好会やめるわ!」
「伶菜先輩っ、あの、ー!」
私は何か言おうと思ったけど言葉が出なかった。
結局、伶菜先輩はサークルを辞めてしまった。