第3章 かぐや姫〜メンズは全部私のもの
夏休みになりサークル活動もなく日々が過ぎていく。私は高杉先輩から個人のLINEを入手して連絡を取った。
映画のことを語り合いたいと簡単に誘ったけど2人っきりでは会えないと。伶菜先輩が悲しむからだそう。いやいや、伶菜先輩からは許可もらってますけどね。
実は伶菜先輩の悩みは悠介先輩には報告済み。そして私の幼馴染みの柚莉愛の話もしているのでわかってくれているはずだ。
それならとサークルのみんなで親睦を深めるべくキャンプ場に行ってBBQをやることになった。
そしてBBQ当日ー。
私や伶菜先輩、綾香先輩は野菜やお肉を焼いたりしてるのに柚莉愛は男子メンバーとしゃべりまくり。流石に見かねて悠介先輩がこっちにやってきて火おこしを手伝ってくれたんだけど。
「何よあれ!?稜駿ったら柚莉愛ちゃんなんかとーー!」
伶菜先輩が悔しいのもわかる。
柚莉愛は高杉先輩と話してる時、楽しそうだったしイチャイチャしてるカップルに見えた。
柚莉愛が積極的に高杉先輩の腕を取って組んでいたので伶菜先輩がワナワナと震え出した。
「後輩だろうと許せない!言っておいたのに。」
「あれが、柚莉愛の本性で手口ですよ。私は何度も見てきました。注意も散々したけど聞かなくてー。」
私がため息混じりにそういうと伶菜先輩は怒り任せに柚莉愛の方に歩いてきて言った。
「ちょっと、柚莉愛!前から言ってあったんだから稜駿に手を出さないでちょうだい!」
「ええー?手なんか出してないですよぉ。だってほら。」
柚莉愛が手を差し出す。そういう意味で言ったんじゃないのに天然なのか天然なフリをしているのか?とぼける柚莉愛。
「稜駿もなんなのよー!こっちにきて手伝うとかないわけ?」
「勘弁してくれよーこの暑い時にさぁ。ってかこんなか弱い女の子を日差しの下に置いといちゃかわいそうだろー?」
「もういい・・・あんたと別れたい。」
伶菜先輩はそう一言言ってBBQの方に戻って行った。
柚莉愛は気にせずにはしゃいでるし、他の男子もまんざらではなさそう。
そしてこのBBQでまたしても波瀾万丈なことが起こるのだ。