第1章 シンデレラ〜継母との確執
次女は私のインスタグラムをまじまじと見て意気消沈したようだ。
「なんで私よりフォロワーが多いのよー。」
そして私は追い打ちをかけるように1冊の本を差し出した。
「先に言っておきますけど名誉毀損だとかプライバシーの侵害だとかで訴えても意味ないですからね。あなたたちがどれだけ酷い毒親なのか姉たちなのか包み隠さずに本にまとめているんです。実は出版社よりお声がかかって本を出したんです。それだけではありません。私の話を書いたら次はフォロワーさんの話を書くことも決まっています。仕事の方は順調です。」
ここまでくるとさすがに家族も反論できないかと思っていたが母が自信ありげに言った。
「はーん。どうせ作り話なんだろ?あんたの妄想はよしてくれよ!それになんだい?この毒親って?私たちのことだったら承知しないよ?」
「そうですよ。だって私に家事や掃除を押し付けて小学生の時は行事にも参加させてもらえずに暴力を振るわれて私が仕事をしてもお給料はあなたたち毒親に毟り取られたんですから。私がストレス溜まってたのわかります?わからないからずるずるとこんな生活が続いていたんですよね?ここまで耐えた私の身にもなってほいいですね。」
私のこの発言に他のお客さんがざわつき始めた。
「それに私が高校生の時にできた初めての恋も邪魔されて付き合ったの1ヶ月だけでしたよ?どうせ当時の彼にあることないこと吹き込んだんでしょう?お姉さん?あなたたちも見て見ぬ振りして色々と私に押し付けてきましたよね?中学の家庭科で作るエプロンもお姉さんたちの分作ったの私ですけど?エコバッグもですよ?家に持ち帰ってやるとか家庭科の先生に嘘を吹き込んだんですよね?」
「いや、そんなつもりは・・・・あっ、やべ?」
姉たちは周りを見渡して焦っていた。
そして私は最後の追い打ちをかけてマイクロチップを家族に見せた。
「お母さんのアドバイス通りに家に防犯カメラを仕込んでおきました。いいのが撮れましたよ。」
「ふざけるのもいい加減にしろ!」
ここで母が私の手にしているマイクロチップを奪おうとしたので佐伯さんが見兼ねて来てくださり、レコーダーを見せると家族はさらに青ざめた。
「今の会話全て録音してますんで。」
そして話し合いはお開きとなった。
次はいよいよ明日裁判だ。家族は佐伯さんが来たことにおとなしくなり裁判を受け入れてくれることになった。