第1章 シンデレラ〜継母との確執
翌日、目を覚ますと佐伯さんよりお話があるとのことで朝食を食べながら聞くことにした。
「実は警察の方から電話がかかってきまして両親やお姉さん達が駄々を捏ねていて山田さんと話し合いをしたいとのことです。裁判はその後ですね。話し合いがあるなら私が同席すると言ったんですけど、それじゃあ裁判はやらないと言われまして・・・どうきたものか・・・説得はしてみますけどね。」
「そうなんですね。それなら、こんなのはどうですか?佐伯さんは同席はしないけど何かあった時のために近くにいてもらうとか?喫茶店とかファミレスとか指摘して家族に来てもらって私が話し合ってきます。佐伯さんは近くの席に着いて様子を伺ってもらってもいいですか?」
私は咄嗟に思いついたことを言った。
「でもそれだと、山田さんが言いくるめられて不利になるのでは?それになりふり構わず暴力でも振るわれたら?あーでもそうですね。そこで暴力を振るってくれた方が返って罪が重くなるだけか。いいんじゃないですか?」
佐伯さんは私の提案を受け入れてくれた。
「じゃあ、この日で場所はここのファミレスがいいです。」
「わかりました。警察の方に電話入れておきますね。」
「ありがとうございます。その間に私は食器を洗って片付けておきます。」
私が食器を洗ってる間に佐伯さんが警察に電話をしてくれた。
「山田さん、日にちと場所はいいそうです。それでは話し合いに向けて準備しましょうか?」
「そうですね。」
お互いに歯を磨いた後に話し合いのことを想定して意見を出し合うことになった。
「まず両親が駄々を捏ねて色々言ってくるかもしれません。例えば全部あんたのせいだとか、迷惑料を支払えとか育ててもらった恩義は感じないのか?などいちゃもんつけてくるかもしれませんがそれは相手側の虚言にしか過ぎません。こちらは法律通りに対応していきましょう。まず暴力、暴言ですが法律だとー。」
佐伯さんの話を聞きながら私はメモに残した。
ここから修羅場が始まるかと思うとワクワクした。