第6章 鉄のストーブ〜宗教団体の隠された秘密
俺は後日、幹部に入るための試験を行った。まずは3日間、飲まず食わず寝ずに過ごして宗教の教え、まじないをひたすら読み解くことから始まった。絶対に幹部になってやる!との思いが強かったのでなんとかやり遂げることができたが、3日後にはフラフラだった。
「お疲れ様でした。次の試験は明後日です。よく休んでから臨んでくださいね。」
マカロンさんが俺の肩を優しく叩いて労ってくれた。幹部の試験の第一関門はクリアした。ここは何人もの人が落選していくそうなので、俺が次に進めたのは非常にラッキーとのこと。
ふぅー。なんとか・・・・・・
・・・・・・。
それからのことは覚えていない気がついたら夜になっていた。
「あれ?」
深夜だ。みんな布団に入って寝ている。俺も布団にいつの間にか入っており自力で部屋に戻ってきたのか誰かの手を借りたのかわからなかったがひとまず疲れていたのでこのまま寝ることにした。
翌日は朝食をガツガツ食べておかわりをして牛乳をごくごく飲んだ。久しぶりの食事に歓喜が湧いてきた。この日は特に試験はないのでいつものお祈りや儀式以外はベッドで休んでいた。
次の試験はミルワームを食べるようにとのこと。
うぇっ、お皿の中にミルワームがうじゃうじゃと這いつくばっている。俺は鼻をつまみながらスプーンで掬って噛み砕いて飲み込んだ。味わっていると気持ち悪くて吐きそうになる。確かに昆虫食って今、注目されてはいるけれどここまで酷いのは見るにも耐えられなかった。
時間を掛けて完食してクリアした。
さて最後の試験となる。筆記試験だ。筆記試験を受けたのは俺1人となった。ミルワームまではまだ何人かいたけど皆んな脱落してしまったのだ。別室で1人で鉛筆を走らせて紙に用語を書き込んでいく。そしてあっという間に試験は終わった。
「坂井さんお疲れ様でした。合否のお知らせは1週間後に行いますのでお待ちくださいね。また、お知らせに行きます。」
「ありがとうございます。」
俺はマカロンさんや摩邪様にお礼を言って部屋を後にした。
合格してるといいなと期待に胸を膨らませながらー?