第6章 鉄のストーブ〜宗教団体の隠された秘密
翌日は4時に起きてと言っても他のメンバーに起こされて顔を洗う。まともに寝た気がしない。
ふらふらの中、指定された場所に行くと摩邪様がまじないを読み上げていた。
そしてまじないが終わり、摩邪様が言った。
「これより儀式を始める。信者はこちらに一列になって進めよ。」
「はい。」
なんの行列だろう?そう思いながら進んでいくと俺の番になった。摩邪様は俺の額や顔を触ると首を横に振った。
「この者は違う!次!」
俺がなんだったんだろう?と首を傾げながら元の位置に戻った時にベルが鳴った。
カランカラン♫
「そこまでぇー。本日の見せ物が決まりました!」
見せ物ってなんだ?あっ、よく見るとマカロンさんが嬉しそうにベルを振りながら叫んでいる。
一体何が行われるのだろう?俺がそう見ていると颯爽と若い女性がやってきた。あっ、俺の後ろにいた人だ。
「汝、若い女は魂も若々しいからであり、神々に召されるであろう、そこに寝なさい。」
「はい、光栄でございます。」
摩邪様の指示でその女性は寝台にうつ伏せに寝た。
「あれをお貸し!」
摩邪様がそう言うと別の信者が持ってきたのはー?
嘘だろーあれは??
ギギギーィーーーーー
ギコギコギコーーーー
ネチャアァァーーーグチャァァーーーーー。
・・・・・・・・。
言葉にならなかった。あの女性はギロチン台で無惨な姿にされたのだ。よくニュースとかで遺体が発見されたという話は聞くけれどこんなに無惨な行為があるんだろうか?しかもギロチンって歴史の中のものだと思っていたので、現代にもこんな手法があるのかと驚いてしまった。
しかし、女性がギロチンで首を跳ねられたにも関わらずに皆んな歓喜の声をあげていた。
俺はこの時、おかしな宗教に入ってしまったと自分を悔やむことになった。しかし、後戻りはできない。さてどうする?