• テキストサイズ

現代版おとぎ話

第6章 鉄のストーブ〜宗教団体の隠された秘密


「こっちこっち!」
遠くの方でマカロンさんが手を振っていたので俺は駆け出した。

「これから挨拶の儀式があるから参加していってくだね。最初は見ているだけでいいから覚えてくださいね。じゃ、そこに腰掛けてください。」
「はい、わかりました。」
マカロンさんに言われて長椅子に腰掛けると大勢の教団の信者でごった返していた。

「摩邪様のおなーりー。」
なんだなんだ?

俺はわからないながらも耳を澄ませて目を見張った。

そこには顔こそわからないものの仮面をつけた人が現れてこう言った。
「今から挨拶の儀式を始めます。一同起立!」
俺も慌てて立つ。

摩邪様ってこの教団を作った人か?

「初めて来た人はごきげんよう。ではいつもの御呪いを唱えましょう。」
なんだなんだ?なんか始まったぞ??

「汝この時を待ち候う。幸福と祝福に満ちたりしこの御身はいつか必ず化身となり浮きますことを証明いたす。」

なんか聞いていても意味がわからんな?なんのこっちゃ?
とりあえず聞いておくかと、そのままでいると摩邪様が手を叩いた。


「明日の朝の儀式にはくれぐれも遅れないように。5時には起きてもらいます。」

5時?いや、早すぎだろ!?俺は心の中でそう呟いた。
「はい、摩邪様!」
でも皆んな摩邪様に従って偉いなぁ。

それから儀式が終わって俺はマカロンさんに案内された部屋に通された。
「ここは男子寮です。502号室が坂井さんの部屋です。ここは男性が3人いるので坂井さん入れて4人ですね。二段ベッドになっているので使ってくださいね。お荷物はベッド横のクローゼットに仕舞い込んでください。あとは部屋の人に聞いてくださいね。
「わかりました。ありがとうございます。」
マカロンさんが去っていったあと、俺は部屋のドアを開けた。
/ 168ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp