第6章 鉄のストーブ〜宗教団体の隠された秘密
暫くして教団の男がドアを開けて中に入っていいよと言ってくれた。
建物の中に入ると異様な空気に包まれているのかと思ったらスッキリしていた。
「ここは受付の場所なんです。もし、教団に入るならこの先を見せられますが帰られるならこの先は通れません。」
男がにっこりとそう言った。
「あの、この教団に入ったら生活はどうなさるんですか?教団の人達と住むのでしょうか?」
「そうですとも。衣食住を共にしてこそ光り輝くのですから。」
「なるほど。でも俺はまだ大学生で学校を辞めなきゃいけないってことですよね?」
「それならオンラインで受ければいいじゃないですか?」
「はい?」
すると受付にいる三つ編みの女性とも取れる男性とも取れる人が言った。
「あの、この人は?」
「私はここの幹部をやってる佐々木マカロンです。あっ、本名じゃないよん。ちなみに私って女子か男子だったらどっちだと思いますぅ?」
「えっ?えっとー。女子かなぁ?」
「やだぁ、嬉しいこと言ってくれちゃってぇ。心は乙女の男子でした。」
幹部の人ややこしいーーー男性でいいんだな?
「オンラインってどう言う意味ですか?」
「そのまんまですよ。あー伝わってなかった感じ?この教団に入ったら今の大学辞めてこっちのスクールのオンライン授業を受けてもらうことになります。興味出てきたらぜひって感じなの。これはスクールのパンフレットね。」
佐々木さんがスクールのパンフレットを差し出したので俺は受け取って読んでみた。
授業内容はいたって普通らしい。ふむふむ、なるほど。読み進めていくと授業内容はどれも興味をそそられるものばかりだった。
「あの、ここの教団に入りたいので手続きお願いします。」
俺は笑顔でそう言った。
「いいですよ。でも、手続きするには大学の退学届けとあと住んでるアパートかなんかあるなら退去手続きもやってからきてくださいね。」
「わかりました。よろしくお願いします。」
こうして俺はこの日は教団を後にした。
なんだかワクワクとソワソワで胸がいっぱいだった。
早くて続き済ませないと。