第6章 鉄のストーブ〜宗教団体の隠された秘密
はぁーなだよこれ?ソファーに腰掛けてもらったパンフレットを見た。
【あなたの笑顔で救われる、愛と勇気と笑顔を絶やさない聖斗協会】
こんな謳い文句で綴られたパンフレットを捲ると教団の素晴らしさや教え、教団に入った人からのメッセージが書かれてあった。そしてパンフレットの裏には教団の場所を示す地図が載っていたが、どんな活動を行っているかは詳しく載っていなかった。
宗教かぁ。確かにキリスト教、イスラム教、仏教は有名だし入っておく価値あるかもしれないけど聖斗協会・・・少し興味あるかも。
訪ねるだけ訪ねてダメだったら引き返せばいいか。この時は気楽にこんな考えしか出てこなかった。
今度の休みの日に訪ねてみよう。俺は軽い好奇心で教団を尋ねてみようと思った。
この辺かなぁ。ちょうど大学が休みの土曜日に俺は車を走らせて指定された場所に着いた。駐車場に車を停めて歩いて数分して教団の場所に着いた。
ピーンポーン♫とベルを鳴らすと白い服を着た男の人がドアを開けてくれた。パンフレットを配っていた人とは別の人だった。
「あの、この間こちらのパンフレットをいただきまして訪ねたんですけど。」
「あーはいはい。ちょっと待っててね。」
男の人は嬉しそうにそう言ってドアを閉めた。