第22章 蘇る過去
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空が緋色に染まっていく
その光景を私は綺麗だと思いながら見ていた。
静かなところは好きだ
ゆっくりくつろげる。
でもその静寂はある人の立てた音によって無くなった。
ダンッ!
思いきり開かれたドア
その先には・・・
高尾「ハァ・・・ハァ・・・!」
お兄ちゃんが立っていた。
「・・・来ないで。」
高尾「嫌だ。」
そしてお兄ちゃんは私の方に歩み寄ってくる。
「・・・来ないでって言ったでしょ。」
高尾「、戻ってきてくれ!お前がいないと・・・。」
「嫌、私はもう行かない。」
高尾「どうして・・・ッ!」
「お兄ちゃんには関係ない。」
するとお兄ちゃんは少し悲しげな顔をして
高尾「じゃあ質問していいか?・・・
お前いじめられてただけじゃないだろ?こんなになった理由。」
「・・・だったらどうするの?」
高尾「理由を聞く。」
「はぁ・・・まぁ、どうせいつか言わなきゃならなかっただろうしね。この際言っておくよ。」
そして私は思い出す・・・
嫌な思い出・・・
絶望に満ち溢れていた日々を