第4章 標的4
- 詠羽side in 隣のクラス -
『京子はいいなぁ、ツナ達と同じクラスで…』((ボソ
授業中、私は1人ごちる
その言葉は誰に聞かれる事無く
淡々と授業は進んでいく
私の席はグランド側の
1番後ろの席でそりゃもう最っ高な場所
だから私の独り言なんて誰にも聞こえないし
窓が空いてれば風が気持ち良くて
陽当たりもいいから凄く心地が良い
『…面白い事、起きないかなぁ…』((ボソ
ぶっちゃけ言えばずっと退屈してた
そんな事を思っていた時ツナと出会って…
いや、沢田綱吉という人物自体は知っていた
だってあれだけ「ダメツナ」って言われてれば
いやでも耳に入ってくる訳で…
だからどんな人なのか逆に気になってた
そう思ってた矢先、ツナと関わる様に
なったきっかけは急に来た
京子と花と3人で持田センパイを待っていた時
独り帰って行くツナを見た後の帰り道で
赤ん坊のリボーンに会ったのがきっかけだった
そこからはあっという間で…
ツナを殺す為に来たって言ってた
隼人とも何やかんやで仲良くなったし
最初は吃驚したけどそんなツナ達と居ると
わくわくしてる自分がいるのに気が付いて…
今までと一味違う日常が始まるんだと
私は直感した
『…そんな簡単に
面白い事なんか起こる訳な…ん…??』
なんてまた独りごちろうとしたら
隣のクラスが少し騒がしい事に気付いた
「なんだなんだ??」
「なんか騒がしくね…??」
クラスメート達も気付いてざわめき出した
『嫌な予感がする』
確かに面白い事起こらないかなって
思ったから独りごちたけど、私はあくまでも
「面白い事」を望んだのに
何で「嫌な予感」を感じなきゃならないの…
『授業終わったら2人の所行こ…』
本日何回目になるか分からないけど
独りごちて授業が終わるのを待った
授業終了のチャイムが鳴った瞬間私は
机に置いてある教材やノート、筆記用具を
そのままにしてツナと隼人のいるクラスに向かった
『ツナっ!!隼人っ!!』
「詠羽…」
「やっぱり来たか」
教室に行くと京子と花が
困った顔をして私を見てきた
『2人がいない…
京子、花…何かあったの!?』
「それが…」
教室にツナと隼人の姿が見えない
それに気付いた私は京子に詰め寄ると
困った顔をした京子は淡々と話し始めた