第1章 標的1
「…そうだぞ、オレは殺し屋(ヒットマン)だからな」
『見かけによらず、君凄いね』
2回目の再会だからか
詠羽はそこまで驚かないで会話をする
「…(やはり、何処と無くアイツに似てるな)」((ジッ
『私の顔、何か付いてる??』
「…いや、何も付いてねーぞ??」
『そんなに見つめられてたら
何か付いてると思っちゃうよ??』((クス
「…」
リボーンは彼女に初めて会った時に
感じた何かを思い出しその人物と
詠羽を重ね合わせた
『あ、そうだっ
沢田くん追いかけなきゃ!!
君、また今度ね!!』
「ちゃおちゃお」
思い出した様にリボーンに言って
急いで道場に向かって行った
その後ろ姿を懐かしむ様にリボーンに
見られているとも知らずに───
- 道場 -
「いざ!!勝負!!!!」
「なっ」
ツナは扉を勢い良く開き、
持田センパイに勝負を挑んだ
勿論、持田センパイは戻ってくると
思っていなかった為、心底驚いている
「うおっ」
「ヘンタイだ!!」
「キャーやだーっ」
ツナの登場に生徒たちは騒ぎ出す
それもその筈、ツナの格好はパンツ一丁だからだ
「おまえの防具はコレ…」
と、2人がかりで胴部分の
防具を渡そうとするがツナはそれを無視し
持田センパイへと一直線に走っていった
「ぅぉおおおおぉお!!!!」
「!!」
「なっ!!」
「あのまま!?」
生徒たちはツナの行動に驚きを隠せない
『はっ…はぁ…っ…さ、沢田くん…っ』
「詠羽!!
あんた今まで何処に…」
『野暮…っ用!!』
ツナの後を追って詠羽も道場に戻ってきた
花に問い掛けられたが流石にツナを
追っていたとは言えない為、濁した
持田センパイは向かってくるツナの行動が
無謀だと思い、ブッと吹き出し、笑った
「ギャハハハ裸で向かってくるとはブァカの極みだな!!!!
手かげんするとでも思ったか!!散れ!!カスが!!」
向かってくるツナに竹刀を振りかざす持田センパイ
その竹刀はバチィッと痛々しい音をたてて
ツナの頭…面をついたがそんなの諸共せずに
竹刀ごと持田センパイに向かって頭突きを繰り出す
「だあ!!」
『っ!?持田センパイを…
頭突きで吹き飛ばした…』