第1章 序章
「そういえば、今日はテストあるよね、勉強してきた?」
一瞬五十鈴が何を言っているのか分からなかったが、思い出した。
いや、思い出したく無かった。
「あー、忘れてたな」
「え?! 今日のテストは良い点が採れれば上に戻れるんだよ?」
そう、この学校にはいわゆる
¨優等生¨と¨劣等生¨
が存分する。
劣等生つまり俺達は特別教室と呼ばれる教室に集められ、再教育させられる。
勿論、この学校で劣等生はゴミ扱い。
何か問題が起こる時は大抵、俺達が関わっている事が多い。
そんな訳で俺達の印象は最悪。
「まあ、大丈夫っしょ、何とかなるなる」
「むー、余裕だなぁ....でも、今日でこんな地獄は終わりにするんだ...絶対!」
皆、上に昇格しようと努力する。
上に居るものは、下に堕ちないように努力する。
きっと、これも先生達の思惑どうりなのだろう。
俺はこんな風に回ってるこの世界が嫌いだ。