禪院直哉に溺愛されてるのですが助けてください!✿R18✿
第2章 第二話✿出会い:馴れ初め
黒閃。
黒閃の発動条件は“打撃との誤差0.000001秒以内に呪力が衝突”すること。
を、直哉の顔目掛けて殴りかかった。
バキャャャャッッ!!
の不意打ち、まさかに殴られるとは露ほども思っていなかっ油断が、和室の障子を突き破り庭に殴り飛ばされた原因でもある。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ···」
「···。黒、閃···」
直哉は呆然としながら殴られた方の頬に触れながら、伏黒甚爾に挑んで敗れた日の事が脳裏に浮かんでいた。
肩を揺らし呼吸をする。
庭に尻餅をついたままを見上げる直哉。
「直哉様!」
「直哉様!!」
そのうちに騒ぎを聞きつけた女中や使用人達が慌てて駆け寄った。
状況を見れば一目瞭然。
が直哉に手を出したのが直ぐにわかる。
「直哉様に一体何を!」
「そいつに触んなや!!」
直哉はスっと立ち上がり、パンパンと袴についた土埃を取り除いて縁側に上がった。
「口出しせんとき。ただの“夫婦喧嘩や”」
「···、しかし」
「ええから、戻れや」
ギロっと、直哉は使用人をひと睨みすれば、使用人達はすごすごと戻って行った。