禪院直哉に溺愛されてるのですが助けてください!✿R18✿
第2章 第二話✿出会い:馴れ初め
(何でやろな···)
全身を清められた千華、の姿を見て、直哉は伸ばした手を引っ込めた。
布団の中で静かに寝息をたてるの寝顔を、じっと見つめた。
化粧を落とされた表情はあどけなさの残る少女のようで、紅を落としたはずの唇は林檎のように赤く艶やかだ。
(今触れたらアカン気がする)
触れたいけれど、触れられない、
初めて見た瞬間、今まで感じた事の無い衝撃が直哉の中に走った。
知らない感覚、知らない感情。
「んんっ、···」
「目ぇ、覚めたんか」
「ここ、は···!!?」
が目を覚ますと、まず先に直哉が視界に入った。
瞬間、身の危険を感じたは体を起こして、直哉を威嚇するように睨んだ。
「そないに威嚇せんでも、何もする気もあらへんよ」
「···うそ」
「ウソも何も、手ぇ出す気ならとっくに出しとるわ」
は掛け布団を手繰り寄せた。
直哉は胡座をかいて体の力を抜いたまま座り、静かに口を開いた。
「なんや、今手ぇ出したらアカン気がすんねん」
「···はぁ?」
意図のわからない直哉の発言に、は素っ頓狂な声を出した。