禪院直哉に溺愛されてるのですが助けてください!✿R18✿
第2章 第二話✿出会い:馴れ初め
(嘘や···信じられへん)
舞妓の着る着物は帯も含めて20kgはある。
千華は健康的な中肉中背の体型で、体重は約50kgはある。
総重量70kgの千華を横抱きにし、何事も無いような涼しい顔をして運ぶ直哉に驚愕しつつ、千華は「ハッ」としたようにもがき始めた。
「掴まっとらんと落ちるで」
「っ!」
意地の悪い笑みを浮かべ、直哉は千華を落とす素振りをした。
咄嗟に直哉の首に腕を回した千華に、満足したように足を進める。
「いきなり何しはりますの!?危ないでっしゃろ」
「なんや、見た目と違うて大人しゅう思うとったんに、とんだ気ぃ強い嫁を選んでしもたみたいやなぁ」
「あないな事されればうちかて怒りますえ」
「ほぉーん···こうか?」
「きゃあっ!?」
再び落とすような動作をする直哉に、キッと睨みつけた千華。
「ほんま、“声”だけは可愛らしゅうなぁ···」
直哉の目が細められ、千華はぞくりと体を震わせる。
「おい。そこにおんのやろ?コイツを隅から隅まで洗ろうと来い」
直哉がそう命じれば、着物姿の侍女達が現れて生気のない目で「かしこまりました」と、直哉から侍女へと。
「な、···何を考えておりますのえ?!」
「···、今から抱くに決まっとるやろ」