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イケメン戦国《私だけを囲うひと》

第6章 何度でも好きという


〈葉月の気持ち〉

「……好きだ」

そう言われた瞬間。
胸の奥が、ぱあっと明るくなった。

本当に?
今、私に言ったよね?

…でも


次の瞬間、頭の中で冷たい声がした。

もしかしたら、その場の空気かもしれない
私があんな風に言ったから、仕方なく…

そう思うと、上手く笑えなかった。

「……本当に?」

小さな声で光秀さんに問う。

疑っているわけじゃない。
ただ、確かめたいだけ。

でもその響きは、
“信じきれない”と告げているのも同然だった。


ほんのわずかに、光秀さんの表情が曇る。
傷つけた。
そう気づいた時にはもう遅かった。

「……疑うのか」

なんて低い声。

怒りや落胆ではなく。
どこか、寂しそうだった。

「勢いで言ったとでも思うか」

私は、慌てて首を振る。

「違う、そうじゃなくて……」

言葉がうまく出ない。

“嬉しい”と叫びたいのに、
“怖い”が喉を塞ぐ。

「私は……」

もう、正直になるしかない。
私は唇を噛んだ。

「光秀さんは余裕があるから。私だけが、いつも光秀さんの言葉に惑わされて。考えて、苦しくて、わからなくて。そんな風に好きって言われても……」

視線が落ちる。

「私ほどじゃないのかもしれない、って思ってしまうんです」



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