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イケメン戦国《私だけを囲うひと》

第6章 何度でも好きという



光秀さんは、しばらく黙っていた。
やがて、深く息を吐いて私を見る。

「……なるほど」

一歩、私に近づく。
ゆったりとした動きに
怒られるのではないかと、反射的に俯いてしまう。

「では、聞こう」

光秀さんは、私の顎に指をかけると、顔を上げさせる。
間近に目が合う。

…逃げれない。
そう思った。

「お前ほど、とはどれほどだ」

私は息を呑んだ。

「俺と会えない日は、眠れぬか?」

「俺の言葉一つで、一日が変わるか?」

「俺が他の女と話せば、胸が苦しいか?」

——全部、当てはまる。

私の目が揺れるのを、光秀さんは見逃さなかった。

「それを、俺が思っていないと?」

低く、静かな問いに言葉が出ない。

「俺はお前より、表に出さぬだけだ」

光秀さんから聞いた、初めての本音だった。

「余裕に見えるのはな。崩れぬようにしているだけだ」

ほんの少し、声が掠れる。 
信じられない思いで、光秀さんを見た。

「お前が怖いのと同じだ」

その瞬間

あ、この人も……

でも。
それでも。

「……まだ、少し怖いです」

正直に言ってしまった。

すると光秀さんは——

ふ、と小さく笑った。

「面倒だな」

けれどその目は、優しかった。

「だが、そこがいい」

額に軽く触れる。

「疑うなら、何度でも言ってやる」

「好きだ…葉月」

今度は、はっきりと
私の耳に言葉通りに響いた。

この言葉すらまだ半分も信じきれない。
それでもいい。

——あなたが、何度でも言ってくれるなら。


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