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七作目 花海陽菜

第1章 本編


陽菜の、コミュニケーション障がいは、
少しずつとはいえ、改善されつつあったのだった。

人と話してしまうときは、専門用語やネットスラングが、
出てしまい、どうも、会話が成り立たない。

しかし、本当の性格である、
素直で優しく、友達想いで、慈愛に満ちた
本当の自分を取り戻しつつあるのだった。

今日は待ちに待った、えむとの、お出掛け
何せ、えむが、デートプランを立てているらしいけど…

「陽菜ちゃん~!」

「えむ」

ギュッ

いきなり、抱き着いてくる、えむ
悪い気はしないけど…しかし、周囲の目が、気になる…

「えむ…外だから…その…」

「どうしたの?」

「その…は、恥ずかしい…よ」

「あぁ、ごめんね!陽菜ちゃんとの、デート
すっごく、楽しみにしていてね、夜も眠れなかったの!
どこに行く?」

「カフェ…がいい」

「じゃあ、行こう!」

そう言って、えむは陽菜の手を引いて、走った。

そして、喫茶店が見えてきた。

「ここか…」

「喫茶店だよ!中に入ろう!」

「…」

陽菜は頷くのだった。

「何頼む?」

「カプチーノ」

「じゃあ、私はココア!」

えむはココア
陽菜はカプチーノを注文するのだった。

「陽菜ちゃん!学校生活は、楽しい?」

「楽しいよ…」

「そっか!楽しんだね!
じゃあ、わんだほーいだね!」

「うん、わんだほーい…」

そして、一緒に色々な場所に向かうのだった。

「楽しかった…こんな体験、初めてだったよ
あっ、もう…こんな時間…」

すると、えむが、泣き出した…

「うぅ…うう…」

「えむ、泣いているの?」

「夕暮れになるとね、どうしてか、泣いちゃうの…」

すると、陽菜はえむを抱きしめた。

ギュッと、抱きしめた。

「大丈夫だよ、また明日の朝になったら、
学校で会えるから、楽しみにしているね、
えむに、会えるのを…」

「陽菜ちゃん…」

「えむ」

「?」

チュッ

「!?」

「今日は楽しかったよ」

「陽菜ちゃん、ありがとう!」

えむは、泣きながら、微笑みながらも、
陽菜の柔らかくて、甘い、優しいキスを、受けるのだった。
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