第1章 淡い夢
プロハンターとして情けない話だ。私は心底弱い自分を恥じた。
月光が照らす薄暗い病室は更に孤独を感じさせる。寝ようと目を閉じても完全に意識が覚醒していて眠れない。
こんなとき、いつもクラピカが傍にいてくれた。彼がいたからこの言いようのない孤独も不安も耐えられた。
「 こんなんじゃ、パイロに怒られちゃうかな、 」
かつての友人パイロを思い出す。五年前、私が彼を連れて行っていたら、きっと今も生きていたといのに。
やめよう。いくら考えても、後悔しても、彼は、彼らは帰ってこないのだから。
消毒液の匂いが充満した、孤独な病室でひとり
私は強く自分の身体を抱き締めて眠りについた。