第2章 大好き!(イルミ)
ってそんなことより!この方のこのかわいさはなんなんですか!破壊力抜群すぎやしません?
え?なんですかこれは?
首傾げてますけど?無表情なのにかわいいって何事!?
「きみ、元気だね」
『え…?あっももも申し訳ございません!うるさかったですよね!?』
「いや、なんか面白い」
『は、はぁ…』
(褒められてるのかな、これ)
「名前は?」
『シンシアと言います…』
「オレはイルミ。シンシア、コーヒーよろしくね」
『…っ、はい!すぐにお持ち致しますね。』
名前呼ばれただけなのにドキッとした…なにこれ。なんかのドッキリ??
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っていうのをきっかけに、少しずつイルミさんと会話を交わすようになったんだよね。
イルミさんもこのカフェを気に入ってくれたみたいで、よくきてくれるようになって。
イルミさんのあの不思議な雰囲気に私が惹かれるのに時間はかからなかった。
有名暗殺一家だって知ったのは人づて。そりゃびっくりしたけど、そんなことどうでもいいくらい彼のことが好きになっていた。
けれど…
忘れたくても忘れられないあの日。
『いらっしゃいま、せ…』
この日来店したのはイルミさん
と、すごくかわいい女性だった。
友人とは言えない、甘い雰囲気が漂っていた。
(ああ、彼女いたんだ。そっか、そうだよね。)
確認したわけでもないのに勝手にイルミさんには彼女いないとか妄想して。
馬鹿みたい。
でも、
『いらっしゃいませ!イルミさん、今日は彼女さんと一緒ですか?』
お願い
違うって言って…
「うん、ティアっていうんだ」
「初めまして!あなたがシンシアさん?イルミからいつも行くカフェに元気な子がいるって聞いて一度会ってみたかったの!」
『そっそうなんですか!初めまして!シンシアです!!』
「ふふっ本当に元気でかわいらしいわね。」
いえ、かわいいのはあなたですティアさん。
私なんて敵いません。
『あははー元気だけが取り柄なんですよ!さ、お2人とも何にします?』
「オレはいつものやつね」
「私はミルクティーがいいわ。」
『はーいご注文ありがとうございます!』