• テキストサイズ

【H×H】恋のかたち【短編】

第3章 宝物は愛でるためにある(イルミ)





「よし、なら駆け引きをしてみるか」

「かけひき?って何」

「今まで毎日会いに行ってたなら、今度はしばらく会いに行かない」

「……」

「そうだな…1ヶ月くらい空けてみるか。1ヶ月後にまた会いに行って、相手がどんな反応するか、だな」

「それって何か意味あるの?」



会わなかったらそれで終わりじゃない?
でも、クロロはこの方法しかないってくらい自信満々だな…



「うまくいけば、その子はお前のものだぞ?」

「…わかった、やってみる」



クロロの案に乗っかって、言われた通り1ヶ月シンシアに会いに行かなかった。


とはいえ、どうしてもシンシアのことが気になって見つからないように何回か見に行ったけど。重症だな…



そして、ついに1ヶ月が経った。





「シンシア」

『イ、イルミさんっ!』

「久しぶりだね」

『はい…よかった、もう来てくれないのかと…』

「え?」

『あ、いえ、なんでもないです…』



…これってもしかして作戦成功?



「シンシア?」

『はい、何でしょう?』

「オレに会えなくて寂しかった?」

『えっ!?』


あ、顔が赤くなった。かわいい



「どうなの?シンシア」

『わ、私、あの…』

「寂しくなかったんだ?別にオレのことなんてどうでもよかった?」

『そっそんなこと…』

「じゃあ寂しかった?」


…あ、頷いてくれた。耳まで真っ赤だし。ほんとかわいい



「…シンシア、仕事何時まで?」

『18時までです…』

「じゃあ迎えに来るからそのあとディナーでもどう?」

『は、はいっ、喜んで!』



…すっごい笑顔。

この笑った顔が好きなんだよね、オレ


「じゃあ、18時にまたここで。仕事頑張って」

『ありがとうございます、じゃあまた!』



これは、クロロに感謝だな…むかつくけど。こんなに反応が変わると思わなかった。



今度こそ…




   
/ 25ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp