第3章 二人の任務
「春が楽しみだね。」
「そうか?花見が好きとか?」
「うーん、特別そういうわけではないけど…確かに。どうして私、春が楽しみなんだろう?」
毎日明日が来るのが嫌だったのに、自分の変化に気づいて驚く
「桜の下で笑うカカシは見たいかも。きっとモデルさんみたいにかっこいいよ」
そういうとカカシはまた頭に掻く仕草をする
「はぁ、ねぇはそういうの誰にでもいうの?」
「えっ!い、言わないよ!だってかっこいいのはカカシでしょ?
それにそういうこと言えるようなお友達、私いないし…」
「テンゾウは?」
「えぇ〜どうして突然テンゾウ?まぁ近いタイミングで暗部に入ったから他の人よりは仲良しだけど…
テンゾウは枯葉のが似合いそう。色合い的に」
「ぷっ……それ、ちょっと悪口だぞ」
カカシは眉を顰めながら楽しそうに笑う
「そっか、紅葉って言えば良かったのかな?でもやっぱり枯葉の方が似合う気がするんだよなぁ…なんかたまに妙におじいちゃんっぽいことない?」
「…ははっ、それ聞いたらあいつプンスカ怒るだろうなぁ。
でも、オレがいつの間にか上司じゃなくて友達に入ってたのは素直に嬉しいな」
「…あっ!!ご、ごめん!確かに…隊長に対して馴れ馴れしすぎだったかも…」
「いや、嬉しいの。皆んなそうやってオレから距離置くし。それに、今回の任務で敬語やめてくれたし、ほんと嬉しいんだよ。と一緒でオレも仲良い友達いないからさ」
カカシの目を見ればそれが励ましやフォローなどで言っている言葉でないことはわかり私も笑顔になる