第3章 二人の任務
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「決めた?」
「うん。オレは秋刀魚の塩焼き定食。」
「ふふ、またそれ?いつも飽きないの?」
カカシがとても自然に接してくれることでいつの間にか自分も自然と敬語をなくしてお話しできるようになっていた
少し距離が縮まったようで嬉しく思っているのは内緒だ
「そういうもいつもオレの真似して同じの頼んでるでしょ」
「うーん、確かに…。じゃあ私、これにしてみようかな。肉じゃが定食!」
「お〜珍しいね〜」
そんな会話をしながらカカシは片手を上げる
店員さんがくると私の分の注文までお願いをしてくれた
「…で、飲み物は温かいお茶2つで。」
「かしこまりました。失礼いたします」
店員さんが下がるとカカシに話しかける
「カカシ、今日は温かいお茶なの?いつも水なのに?」
「今日はオレが真似してみたの。春も近づいてきてるけどまだ寒いしね」
「そっか。ここの温かいお茶美味しいんだよ〜」
「知ってるよ、そもそもオレがここにを連れてきたんだから」
「えへへ。そうでした」
任務終わりのご飯もあの日初めて一緒に任務をこなし、一緒にご飯を食べてから
毎回一緒に来てくれていた
最初は冗談半分かと思いきや
カカシは忙しくても必ずこの時間だけはとっておいてくれているのだ
どうしてここまで優しくしてくれるのかは本当にわからない
「…カカシ、本当にありがとう」
そう呟くとカカシは怪訝そうな顔でこちらを見る
「ん?どうした急に。むしろ今回はオレが助けられた側なんだけどな…」
ポリポリと頭を掻く
カカシは少し照れるといつもこの仕草をすることに最近気がついた
「…ふふっ」
「なに1人で幸せそうな顔してんの」
「んーん。秘密。」
そっか、自分幸せそうな顔してるのか。