第2章 生きる為に背負う者
は唇を噛み締めながらやはりポロポロと涙を溢していた
「…な、はオレのこと好き?」
「……えっ?…そりゃ、はい。嫌いになる理由ありませ…
「敬語」
「あっ…、もうこれ難しいよ…。うん、カカシの事もちろん好きだよ」
それを聞くとオレはの顔を触り涙を拭う
「そんな顔してちゃ、こりゃテンゾウにオレが泣かせたって怒られるな」
驚いているが口を開くよりも先にそのままを抱きしめる
「…もうこれ以上、1人で抱えるな。オレがいるから」
はしばらく黙り小さな声でオレの名前を呼ぶ
「カカシ…」
「うん?」
「私も、抱きしめ返していい…?」
はオレに抱きしめられながらそんな事を聞いてくる
「何言ってんの、オレから抱きついてんのにダメなわけないでしょ」
「…う、うん。そうだよね…ごめん……こんなの初めてで」
そう言いながら細い腕がオレの背中を触れる
「勘違いされたくないから、言っておくけど…初めてなのはオレもだから」
「……そうなの?どうしてそんなに優しくしてくれるの?」
抱きしめられながら話すオレ達はお互いの顔が見れない
しかしはもう泣いてなさそうだった
「オレと似てるから…?かな…。にはずっと笑っててほしいし…」
「それ、わかるかも。私も同じ事思う時結構あるんだよ」
「…オレに対してって事?オレそんな悲しそうな顔してることある?」
「うん。たまに……ね。…こうしてるとあったかいね。本当にありがとう、落ち着いた。」
うるさいほどになっている自分の心臓の音はにバレていないだろうか
そんな事を思いつつもあともう少しだけこうしていたいともう少し強くを抱きしめる
(…はぁこれは完全に……)
淡い蝶が飛ぶ中彼女の香りに包まれ
オレはとっくにの事が好きになっていた事に気がついた