第1章 本編
潮田風夏と松野唯吹は、思い悩んでいた。
「う~ん
「も~唯くん!触ってないで、で一緒に考えてよ!!」
「考えてるよ。だから、スマホ使って、
検索してんじゃん。曲作りの仕方とか」
そうなのだ。曲作りでずっと悩んでいたのだ。
作曲方法と検索はしたものの色々ヒットしたけど、
多すぎてどれを見たほうがいいのか分からない…
「じゃーさ私が鼻歌で作るよ、
それをボイスレコーダーに録音して
唯くんがコードとかをつけるとか」
「あれはギターやピアノが演奏できないとダメ」
不機嫌になる風夏
その夜、今日は唯吹の家族は全員留守にしていたため、
風夏は僕の家に泊まることになった
風夏は僕のベッドを貸してあげて、
僕は布団を敷いて寝ている。
「ねえ唯くん」
「ん?なに?」
「一緒のベッドで寝たりするもんじゃないの?」
「ん~いいよ、だって、
夏にシングルベッドで二人寝は暑いし、
それに風夏、寝相悪そうだし」
風夏が怒りながら、デコピンした。
「わかったから…」
「よろし」
「ユニット名はあっても、曲も無いし、
あるのは、メンバーと楽器だけ」
「それもそうだけど…」
「僕もそうですけど、曲が書ける人って、
なかなか、いませんし…
ボクも試しに書いたら、小論文みたいだな…
って、周囲に言われちゃったし…」
「なにそれ!面白いんですけど!」
「笑われて、当然か…」
「それよりも、目標は一つ!
オリジナルの楽曲を作る事!」
「はい、わかりました」
今更だが、風夏と唯吹は、
今、一緒にシングルベッドで、寝ているのだった。
「ねぇ、唯くん」
「どうかしたの?」
「私のほっぺ触ってみる?」
「えっ?こうかな?」
プニプニ
気持ちいい…何だろう、これが、カワイイ女の子の肌か…
「どうかしたの?唯くん?」
「もういい、寝る」
唯吹は、そのまま、何も言わずに、
眠りにつくのだった。