第1章 祭りの夜
これは子を授かる為だけの行為、そう言い聞かせるのに身体は淫らに反応してしまう。
後ろから杏壱さんに抱かれたまま、桃弥さんに口付けをされた。
「……っ、。俺ならお前をこんな酷い目に合わせたりはしない。こんなの、絶対に間違ってる…どうか目を覚ましてくれないか」
「桃弥さん……ごめんなさい」
何の罪もない桃弥さんを巻き込んでしまったことに申し訳なさを感じる。
桃弥さんの気持ちは嬉しいけれど、私は杏壱さんを裏切ることはできない。
「杏壱さんもごめんなさい…私…桃弥さんに抱かれて…気持ちよくなってしまって……」
「謝らなくていいんだよ。私が望んだことだ」
「き、嫌いになってませんか……?」
「嫌いになんてなるわけないだろ。君を愛する気持ちはずっと変わらない」
そんな優しい言葉を聞きながら、身体は簡単に倫理を裏切り、ぎゅうぎゅうと子宮を締め付けてくる。
「くっ…は……の中…すごい締まって……っ、…そんなに気持ちいいか…?」
「あ…き、きもち、ぃ……ん……」
「ああ、。…俺が必ず、ここから助けてやる…」
それは汗なのか涙なのか…桃弥さんの切ない表情と共に、雫が胸元へ落ちてくる。
夫に開発された身体はそれが夫でなくても、簡単に快楽に堕ちていくことを知ってしまった。
いつもと違うやり方で激しく突かれて、私は髪を振り乱して泣き喘いでいる。