第1章 祭りの夜
「もどかしいかな?」
「はい……杏壱さんが、欲しいです」
「ふふ。おねだりが上手だね」
望み通りに、杏壱さんが口付けをしながら私の身体に触れる。
「はっ…ぁ、んっ…もっと、触って……」
胸の突起を吸われながら、下腹部の縄を揺らされるとそれだけで達してしまいそうだった。
「あぁ…好き…杏壱さん、愛してます……」
あまりの快楽に涙が滲んでくる。
「私もだよ。君が泣いていると心が苦しいと同時に愛しいも思うんだ。………こんな私を許してくれるかい?」
少し悲しげな顔をした後、涙を掬うようにそっと口付けをしてくれた。