第1章 新入生
棘君が私を地面にそっとおろしてくれる
『重かったよね‥ごめんねっ‥』
他のみんなに比べると少し華奢にみえる棘君だけど
一緒に行動していると
男の子なんだなーって思う事がよくある
『えっ‥棘くん‥?』
首元のファスナーに手をかけてゆっくりとおろす
そのまま私の手首を掴んで
ネクタイで縛られていた赤い痕に優しくキスをする
『わっ‥あのっ‥大丈夫だからっ‥』
「 動くな 」
『っ!!』
耳元で囁く棘君の低い声に身体がぞくりと震えて動けなくなる
「先生‥俺じゃダメ‥?」
『っ‥と‥げくん‥』
普段はおにぎりの具しか話さない棘君の
甘えるような低い声に心臓がドキドキとして顔に一気に熱が集まる
「‥おかか」
真っ赤になって固まる私のおでこにちゅっとキスをして
棘君が笑う
「お〜い終わったぞ‥ってなんで2人とも顔が真っ赤なんだ?」
『ひゃっ?!パンダ君っ‥びっくりしたっ‥』
「ん〜‥やっぱりは柔らかくて最高だな〜」
もふもふの体に抱きしめられてくすぐったくて身を捩る
「おいパンダ‥またぶっ飛ばされてぇか?」
私達の後ろにいつのまにか真希ちゃんも長い棒を持って立っていた
「だってのおっぱいがこんなにおっきいんだから仕方ないだろ〜」
『わっ‥パンダ君っ‥』
「ぶっ飛ばす‥」
ふわふわと私の胸を揉むパンダ君を捕まえて
真希ちゃんが真上にぶん投げる
『わぁっ‥真希ちゃんはやっぱりすごいね‥私もこんな風になりたいなっ‥』
空高くあがるパンダ君を見ながらぽそりと呟く
「なーに言ってんだよ!はどんくさいところもいいんだろうが‥まぁすぐにやられそうになるのは勘弁して欲しいけどな!」
『う‥ごめんなさい‥』
「責めてんじゃねーよ?みんなの事が好きすぎるからさ‥死なれたら困るんだよ!特に悟と夏油先生はおかしくなっちまうだろうな」
『そうかな‥?でも皆んなのことを守る為にも、私がやられないように頑張るねっ!』
「おう!私もだけが癒しだからな‥いなくなんなよ?」
『うんっ!』