第6章 *怒涛の展開*
キスマークは所有欲、独占欲の証だ。
一は自身の欲望の証を見せられ反省すると同時に、昨夜のことを思い出し再び熱が湧き上がる感覚に襲われる。
俺はガキか!
まったく経験がないわけではない一だが、相手のことを考えられず獣のように貪ったのは初めてだった。それだけでは終わらず、身体の不調を訴える光莉の姿にさらに欲情するなんて卒業したての童貞でもあるまいに。安心したのかウトウトと目を閉じ始めた光莉に布団を掛け直してやると一は静かにベッドを下り部屋を出ていった。
「光莉、光莉...」
緩くゆすり起こされ幾分か虚脱感が薄くなった身体を動かすと一からふわりとボディソープの香りが漂っていることに気付く。
「ん...一、お風呂入ったの?」
「シャワーだけな。風呂入れたけど、どうする?」
「入りた...いっ!?」
汗をかいた身体の不快感を流したい、そう思って起き上がった瞬間自分の身体を見て暫く何かを考えていた光莉は赤い痣の意味に気付いて勢い良く一を睨む。その顔は真っ赤になっており、一は気まずそうに視線を逸らした。
身体の痛みをものともせず洗面所へと一目散に向かった光莉は鏡に写る自分の身体に刻まれた無数のキスマークから目が離せず、背後に一がいることに気付くのが遅れる。
「...光莉。その格好で俺の前ウロウロするのは駄目だろ」
「ひっ!...ちょ、一!?」
「せっかくシャワー浴びて我慢してんのに。これは光莉が悪ぃよなァ」
鏡の中の一は意地悪く笑っている、その瞳は熱を帯びて獲物を見つけた獣のようにギラギラと光る。背を撫でるように触れられ光莉の身体に昨夜の熱が戻ってくるとゾクゾクと背筋が浮くような感覚とともに期待するようにお腹が切なく疼き出せば抵抗することもなく一の唇を受け入れていた。
「ぁ、ァっ!中、掻き回さな...っんぅ"!」
一に背を預けるように湯船に浸かった光莉の秘部は水の中でもわかるほどにトロトロと愛液を溢れさせ、一の愛撫の快感を更に強く光莉に返す。
一の指をすんなりと受け入れるようになった秘部はお風呂で温かくなったからか柔らかさと熱さが増したようだ。