第30章 白石家の長女が逆ナンを撃退します
優ノ介と達ノ介には玩具、萌ちゃんにはクマのぬいぐるみと他所行きの服、幸ノ介にはスニーカー、それから涼子ちゃんのバッグを買った後に事件は起きた。
子供らがトイレに行きたいと言ったので涼子ちゃんが付き添い、俺は萌ちゃんを抱っこして待っとるとまさかの職場の女の先輩に出くわしてしまった。
先輩「あら〜!白石君じゃない?」
蔵「あっ…こんにちは。奇遇ですねぇ。」
この人はよく仕事の後に2人きりで飲みに誘ってく苦手な先輩や。職場の先輩やからあんまキツく言えんし正直結構なストレスになっとる。
先輩「こんにちは!娘さんの子守りしてるの?大変ね〜?」
蔵「そんな大変なんかじゃないですよ?好きでやってる事ですから。」
先輩「そうなの?あっ!よかったらカフェでお茶しない?」
蔵「申し訳ありませんが、妻と上の子供達待ってるところなんで…」
先輩「もぅ!いつも私の誘い断るのね?全然飲みに行ってくれないし!仕事の相談もしたいのに!」
蔵「仕事の話は仕事中にしていただければ聞きますので…」
先輩「仕事中じゃしにくい話もあるでしょ?分からないかしら?」
ンなもん知るかい!!
俺が困りながら心の中で突っ込んどると突然、萌ちゃんが先輩に向かって笑顔で抱っこをせがんだ。
萌「あぅ〜!だ〜こ!」
先輩「あら?この子ったら私に抱っこしてほしいのかしら?」
蔵「えっと…萌ちゃん?迷惑になってまうから抱っこはあかんで?」
萌「んー!だーこ!!」
先輩「うふふ…別にいいのよ?さぁ、お姉さんのところいらっしゃい?」
あんま気は乗らないんやけど先輩に萌ちゃんを抱っこしてもらうことにした。
萌「あぁ〜!」
先輩「まぁ、白石君に似て可愛いわねぇ?私の事ママって呼んでくれてもいいのよ?」
は!?何言っとんねん!?萌ちゃんのママは涼子ちゃんやし!