第1章 クリスマスイブはあなたの為に
「楽しかったってばよー!早く明後日ならないかな〜」
「ナルト、明日の料理の仕込み忘れないでね。君があの大きさのチキンを買ったんだから」
「わかってるってばよ!なんならサイ!今日から仕込みするってばよ!下味が大事!」
「えっちょっと…!」
ナルト君と、引っ張られながらサイが帰っていく
それを見てサクラちゃんがナルト…!ナイス!という表情で手を振っていた
(あぁ…この流れは…)
「さ、サクラちゃ…
「いっけなーい!!!アタシ個人的に買いたいもの他にあったのにぃ!忘れちゃってた!ごめん!楓!一緒に帰りたかったんだけどぉ、
今日はカカシ先生と帰ってー!もう日も翳ってきたし、夜道は危ないから!
カカシせんせっ!楓をよろしくお願いしますねー?」
すごくわざとらしい名演技でサクラちゃんが商店街へ駆けていく
(や、やっぱりー!!!!)
昼間のサクラちゃんとのやりとりを思い出し少し恥ずかしくなりながらカカシ先生の方を見上げる
「…あいつら、相変わらず忙しいやつらだねぇ」
「う、うん。」
「サクラからのご指名があったので。それじゃ帰ろうか」
カカシ先生は手をポケットに入れながら前を歩く
『やっぱりそれカカシ先生にやりなよ!?絶対イチコロだって!!』
サクラちゃんの言葉を思い出す
いや、やっぱり無理!無理無理無理!
「楓…?」
カカシ先生は少し歩いたところで振り返る
(あぁ、どうしよう、でもせっかくサクラちゃんが作ってくれた機会…私がやらなきゃサクラちゃんを幻滅させてしまうかもしれない!!!)
すごい速さで脳を高速回転させる
(あぁ!もう、な、なんとかなれー!!!!)