第3章 春の訪れ
「楓サンタは本当可愛すぎるな。似合ってる」
「カカシ先生もトナカイ、すっごく可愛い」
「ははっ、そうですか。今日はお嬢様をどこまでも運びますよ。」
ひょいっとカカシ先生は私をお姫様抱っこで持ち上げる
「えぇっ!?!?」
サクラちゃんたちも驚いてこっちを見る
「カカシ先生!?ちょっと!おろして!?」
「いや、オレ、トナカイだから真ん中に運んでやらないと。
みんなクラッカーの準備はできたか〜?」
「わ、私できてないって!」
「楓サンタが一番準備頑張ってくれたもんね!そしたら楓サンタさんに向けてみんなクラッカー準備!」
サクラちゃんがそう言ってはにかむ
「えっえぇっ!?」
「せーの、」
「「「「メリークリスマス!!」」」」
パンッという音と共にピンク色の紙吹雪が舞う
カカシ先生の方を向くとにっこりと笑って私のおでこにキスをする
部屋に舞う紙吹雪はまるで桜の花びらのようで
ひと足先に春の訪れを感じる
(私にも春が来るかな?)
ネックレスを見ながらそんな事を考える
カカシ先生の耳元で小さく声を出す
「カカシ先生、大好き。」
「……ん。オレも。」
ーーーーーーー聖なる夜に春の訪れ END